Pa,atm,bar,kgf/cm2(ksc),psi(bf/in2),mmHg(Torr),mmH2O圧力換算まとめ

技術情報

圧力計算する際に、「1000 Paだったり、1000atmだったり、1000 bargだったり、1000 kgf/cm2gだったり、1000 psigだったり、圧力の単位が色々でてきてよくわからないし統一してくれ、もしくは一発で変換できる表があれば便利なのに」ということがあると思います。

しかし、この記事を読んでもらえば各単位から単位の単位変換を一瞬で変えることができるようになります。

圧力の単位変換についてはよく出てくるものをこの記事で紹介していますので、それだけを抑えておくだけで良いと思います、実際私も仕事で圧力の単位で他のものは出会ったことがありません。

本記事で、Pa」「atm」「bar」「kgf/cm2」「psi(bf/in2)」「mmHg(Torr)」「mmH2Oの単位換算とそれぞれの単位の意味を紹介します。

また単位換算表を記載していますのですぐに換算したい方は換算表を見てもらえればと思います。

単位換算表

それでは早速単位換算表を以下に記載します。

Paatmbarkgf/cm2(ksc)psi(bf/in2)mmHg(Torr)mmH2O
Pa19.869×10-61.0×10-51.02×10-51.450.00750.0102
atm10132511.013251.03314.776010332.3
bar1×1050.986910.986914.5750.0610197.2
kgf/cm2(ksc)98066.50.98670.980665114.2735.5510000
psi(bf/in2)6894.760.06800.068940.07030151.714703.07
mmHg(Torr)133.321.316×10-41.332×10-41.360×10-40.01934113.60
mmH2O9.806659.678×10-59.80665×10-51×10-40.0014220.073561

表の見方は、1 Pa⇒1.0×10-5 barです。

時間がないときは上の表を使って単位換算をしてもらえればと思いますが、実際にそれぞれの単位の意味や単位換算方法について次の項目で紹介します。

Pa (パスカル)

Pa=N/m2

で表され、1Paは1m2の面積にかかる1N (ニュートン) の力がかかった時の圧力をことをいいます。
1Nとは1 kgの物体に力を加えた時に1 m/s2の加速度を生じさせる力のことです。

つまり

質量[kg]×加速度[m/s2]=[kg・m/s2]=[N]

[Pa]=[kg/(m・s2)]

となります。

ちなみに地球の重力加速度1Gは約9.80665 m/s2と言われています。
大気圧は1013.25 hPa (ヘクトパスカル、ヘクトは100を意味する)=101325 Paですね。

ついでに1kPa (キロパスカル)=1×103 Pa、1MPa (メガパスカル)=1×106 Paで、

k (キロ) :1×103
M (メガ) :1×106

ということを覚えておけば他の単位換算にも使用できるので便利です。

kPaは空気圧のSI単位 (国際単位)です。

atm (アトム)

1atm=1013.25 hPa

atmは大気圧を基準としており1気圧と呼んだりします。

bar (バール)

1 bar=1×105 Pa

1 atm=101325 Pa=1.01325 barになります。

kgf/cm2 (ケージー)

1 kgf/cm2=98066.5 Pa=0.980665 bar

省略して”ksc”と書いたりしすることもあります。kgf/cm2はSI単位に移行するまではよく使われており、読み方はケージーやキログラムフォースといったりします。

1 cm=0.01 m、1 Pa=1 kg/(m・s2)から下記のようにしてkgf/cm2とPaの単位換算が可能です。

1 kgf/cm2 = 1 kgf/cm2 ÷ 0.01 m2/cm2 ×9.80665 m/s2
⇒98066.5 kg/(m・s2) = 98066.5 Pa

kgf/cm2はポンプのヘッド計算で使う圧力単位でもありますので、kgf/cm2の単位換算は抑えておくといいと思います。

psi (ピーエスアイ)

1 psi=6894.76 Pa

1psiは1in2 (インチ) の面積にかかる1lb (ポンド) の力がかかった時の圧力をことをいいます。

1 inch=0.0254 m、1 lb=0.453592 kg、1 Pa=1 kg/(m・s2)から下記のようにしてpsiとPaの単位換算が可能です。

1 psi = 1 lb/inch2 × 0.453592 kg/lb ÷ 0.02542 m2/inch2 × 9.80665 m/s2
⇒ 6894.76 kg/(m・s2) = 6894.76 Pa

よくピーエスアイといいますが、正式にはポンド・スクエア・インチと読みます。

1 bar=100000 Pa≒14.5 psi

はよく使うので頭に入れおくと便利です。

mmHg (水銀柱ミリメートル)

1 mmHg=133.322 Pa

高さ1mmの水銀柱が与える圧力 (温度0℃における水銀の密度 13595.1 kg/m3)という意味になります。

1 mm=0.001 m、13595.1 kg/m3、1 Pa=1 kg/(m・s2)から下記のようにしてmmHgとPaの単位換算が可能です。

1 mmHg = 1 mmHg × 0.001 m/mm × 13595.1 kg/m3 × 9.80665 m/s2
⇒ 133.322 kg/(m・s2) = 133.322 Pa

mmHgはTorrと書くこともありますので、Torrで記載があっても上記理解していれば慌てずに対応可能だと思います。

mmH2O (水中ミリメートル)

1 mmH2O=9.80665 Pa

mmHgと同様に高さ1mmの水柱が与える圧力 (水の密度 1000 kg/m3)という意味になります。

1 mm=0.001 m、1000 kg/m3、1 Pa=1 kg/(m・s2)から下記のようにしてmmHgとPaの単位換算が可能です。

1 mmH2O = 1 mmH2O × 0.001 m/mm × 1000 kg/m3 × 9.80665 m/s2
⇒ 9.80665 kg/(m・s2) = 9.80665 Pa

単位換算の考え方はmmHgと同様なのですぐに理解できるかもしれません。

絶対圧とゲージ圧

圧力表記の方法に絶対圧とゲージ圧という二つの方法があります。

絶対圧:真空を基準として表した圧力、単位の最後に”A”もしくは”a”をつける

ゲージ圧:大気圧を基準として表した圧力、単位の最後に”G”もしくは”g”をつける

どういうことかは例を見てもらった方が早いと思います。

例えば、絶対圧で1barの場合
絶対圧:1 barA
ゲージ圧:-0.01325 barG
となります。

大気圧1013.25 hPa=101325 Pa=1.01325 barです。

ゲージ圧は大気圧を基準とするので、絶対圧から大気圧分を引いた値になり、
今回だと1 barA-1.01325 bar=-0.01325 barGとなるわけです。

次に、ゲージ圧で1 kgf/cm2Gの場合
絶対圧:2.033 kgf/cm2A
ゲージ圧:1kgf/cm2G
となります。

大気圧1013.25 hPa=101325 Pa=1.033 kgf/cmです。

絶対圧は真空圧を基準としているので、ゲージ圧に大気圧分を足した値となり、
今回だと1 kgf/cm2G+1.033 kgf/cm2=2.033 kgf/cm2Aとなるわけです。

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