Nm3,m3,Sm3,MMscfd換算簡単まとめ

技術情報

ガスを扱う際に、「1000 Nm3/dだったり、1000 MMscfdだったり、1000 kmol/hだったり、ガス流量の単位が色々でてきてよくわからないし統一してくれ、もしくは一発で変換できる表があれば便利なのに」ということがあると思います。

しかし、そのような単位変換は特殊で調べてもなかなか出てこないので上司の人に色々計算頼まれた時に困ることがあります。私もその一人でした。

しかし、この記事を読んでもらえば各単位から単位の単位変換を一瞬で変えることができるようになります。

ガス流量の単位変換についてはよく出てくるものをこの記事で紹介していますので、それだけを抑えておくだけで良いと思います、実際私も仕事でガス流量の単位で他のものは出会ったことがありません。

本記事で、「kmol/h」「Nm3/d」「m3「Sm3/d」「MMscfd」 の単位換算とそれぞれの単位の意味を紹介します。

また単位換算の自動計算ツールを添付していますのですぐに換算したい方は添付エクセル使って頂ければと思います。

単位換算表

それでは早速単位換算表を以下に記載します。

m3は温度・圧力条件で値が変わるので換算表には載せていません。換算の仕方はm3の項目を参照頂ければと思います。

kmol/hNm3/dSm3/dMMscfd
kmol/h1537.936563.1292.008×10-2
Nm3/d1.859×10-311.0453.733×10-5
Sm3/d1.779×10-30.95513.566×10-5
MMscfd49.8032.679×104 2.805×104 1

表の見方としては、1 kmol/h⇒537.936 Nm3/dです。

時間がないときは上の表を使って単位換算をしてもらえればと思いますが、実際にそれぞれの単位の意味や単位換算方法について次の項目で紹介します。

kmol/h

ここは特に紹介することはないですが、kmol/hは他の単位へ換算するに当たってベースの流量となってきますので、実際計算するときはkmol/hの値を抑えておくと非常に便利です。

Nm3/d

まず読み方ですが、「ノルマル リューベ パー デイ」と読みます。

意味は、0℃・1気圧の標準状態に換算したときのガス量が1日流れた時の流量(m3/d)を示していて、天然ガス等を扱う業界では通常Nm3/dと記載します。

アボガドロの法則より、0℃・1気圧の標準状態において、気体1 molあたりのガス量は22.414 Lと決まっています。

以上から、kmol/hの数値がわかっていればNm3/dへの変換は以下の式で可能です。逆にkmol/hの数値がわからなければNm3/dへの変換はできません。

kmol/h × 22.414 m3/kmol × 24 h/d ⇒ Nm3/d

変換は単純なので、何回か練習しているうちに覚えることができると思います。

m3

m3の値はNm3の値がわかっていれば算出することができます。

Nm3/dが0℃・1気圧 (101.325 kPa)なので、m3は温度(T[℃])・圧力(P[kPa])条件をボイル・シャルルの法則を使ってNm3から換算可能です。

Nm3/d × \(\frac{101.325}{101.325+ P }\) × \(\frac{273.15+T}{273.15}\) ⇒ m3/d

Sm3/d

読み方は「スタンダード リューベ パー デイ」です。

意味は、15.56℃・ゲージ圧100 mmH2O (0.980665 kPa+101.325 kPa)の換算したときのガス量が1日流れた時の流量 (m3/d)を示しています。

Nm3/dが0℃・1気圧 (101.325 kPa)なので、m3の時と同様にボイル・シャルルの法則を使って Sm3/d への変換が可能です。

Nm3/d × \(\frac{101.325}{101.325+ 0.980665 }\) × \(\frac{273.15+15.56}{273.15}\) ⇒ Sm3/d

MMscfd

読み方は「エムエム エスシーエフディー」です。これだけ書いてある単語をそのまま読みます。

本当は「ミリオン スタンダード キュービック フィート パー デイ」なのですが略して上記のように読んでいます。

またミリオンがない場合の”scfd”もたまに出てきますが、その時はミリオン (106)で割っているかいないかだけの違いです。

意味は、15.56℃・1気圧の状態に換算したときのガス量が1日 流れた時の流量 (ft3/d)を示しています。

MMscfdだけ体積の単位がm3ではなくft3なので要注意です。

Nm3/dが0℃・1気圧 (101.325 kPa)なのでボイル・シャルルの法則を使って MMscfd への変換が可能です。

Nm3/d × \(\frac{273.15+15.56}{273.15}\) × \(\frac{1}{0.3048^3}\) ft3/m3 ×10-6⇒ MMscfd

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