エクセルを使っている時に、「条件によって表示する値を自動で変えたいけどやり方がよくわからない、IF関数を使えばいいらしいけど使い方がよくわからない、しかも条件が複数ある場合には余計にどうしていいかわからない」ということがあると思います。
しかし、この記事を読んでもらえばIF関数を使いこなして条件が複数ある場合でも表示する値を自動で変えることができるようになります。
私はこの記事で紹介しているIF関数の使い方だけで仕事にだいぶ役立ちました。
今回は、IF関数の使い方・条件が複数ある場合を紹介します。
IF関数の使い方
IF関数について調べるとよく以下のような形で紹介されています。
=IF(論理式, [値が真の場合], [値が偽の場合])
ただこれでは分かりづらいので具体例を出します。
もし、テストの点数が80点より高いなら「合格」、そうでなければ「不合格」と表示したい時であれば、さっきの式は以下のようになります。
=IF(テストの点数>80, “合格”, “不合格”)
つまり式を対応させるとこんな感じです。
論理式⇒テストの点数>80(条件)
[値が真の場合]⇒合格(80点より高いときの結果)
[値が偽の場合]⇒不合格(80点以下のときの結果)
![](https://pon-pon-blog.com/wp-content/uploads/2021/08/image-30.png)
使い方のイメージできたでしょうか、それでは実際にエクセルを使ってみてみましょう。
具体例は先ほどと同じようにテストの点数で、80点より高い人は「合格」、それ以外は「不合格」としましょう。
田中さんの点数を評価する場合に、以下のようになります。
![](https://pon-pon-blog.com/wp-content/uploads/2021/08/image-31.png)
93点で80点より上なので「合格」ですね。
![](https://pon-pon-blog.com/wp-content/uploads/2021/08/image-32.png)
あとは数式をコピーしてやれば全員の分を評価できます。
![](https://pon-pon-blog.com/wp-content/uploads/2021/08/image-33-1024x435.png)
以上がIF関数の基本的な使い方ですが、大体つかむことができたのではないかと思います。
条件が複数ある場合
条件が複数ある場合についてもIF関数で対応可能ですので、見ていきましょう。
ちなみに条件が複数ある場合というのは大きく分けて2種類あります。
- 場合分けの条件が増えたことで結果的に複数条件になる場合
- 最初の論理式の数が複数ある場合
どういうことかいうと、それぞれイメージはこんな感じです。
1. 場合分けの条件が増えたことで結果的に複数条件になる場合
先ほどまでは点数が80点数より高いで「合格」、低いで「不合格」でしたが
もっと評価を細かくして
テストが80点より高い人は「評価A」、80点~70点の人は「評価B」、70点~60点の人は「評価C」、それ以外は「評価D」といった感じにしたい場合です。
結論から言うとIF関数を使った式は以下のようになります。
=IF(テストの点数>80, “A”, IF(テストの点数>70, “B”, IF(テストの点数>60, “C”, “D”)))
要するに「偽の場合」の部分にIF関数を追加してやるだけで、追加した分だけ条件を追加することが可能という理解で大丈夫です。
![](https://pon-pon-blog.com/wp-content/uploads/2021/08/image-35-1024x564.png)
それでは実際にエクセルを使ってみてみましょう。
「偽の場合」のところにIFを追加して条件を追加していきます。
![](https://pon-pon-blog.com/wp-content/uploads/2021/08/image-37-1024x509.png)
その結果以下のようにちゃんと場合分けされていることがわかります。
![](https://pon-pon-blog.com/wp-content/uploads/2021/08/image-38.png)
2. 最初の論理式の数が複数ある場合
先ほどまでは1回のテストの点数「合格」「不合格」を評価していましたが
2回テストを行って評価したい場合で、具体的には
1回目のテストの点数が80点より高くて、さらに2回目のテストの点数が70点より高い人が「合格」、それを満たさない人は「不合格」としたい場合です。
結論から言うとIF関数を使った式は以下のようになります。
=IF(AND (1回目のテストの点数>80, 2回目のテストの点数>70), “合格”, “不合格”)
これは論理式の部分でAND関数を使っています。AND (①, ➁)で、「①かつ➁」のときという意味になります。
![](https://pon-pon-blog.com/wp-content/uploads/2021/08/image-36.png)
それでは実際にエクセルを使ってみてみましょう。
論理式の部分にAND関数を導入していきます。
![](https://pon-pon-blog.com/wp-content/uploads/2021/08/image-39-1024x509.png)
その結果以下のようにちゃんと判定されていることがわかります。
![](https://pon-pon-blog.com/wp-content/uploads/2021/08/image-40.png)
なお、今回はAND関数を使用しまいたが、OR関数というのもあってOR(①,➁)で、「①または➁の時」といった使い方が可能です。
便利ですので良ければまた使用してみてください。
おまけ:記号紹介
最後にIF関数の論理式でよく使用する記号を紹介します。
論理式 | 意味 |
A>B | AはBより大きい |
A>=B | AはB以上 |
A<B | AはBより小さい |
A<=B | AはB以下 |
A=B | AとBは等しい |
A<>B | AとBは異なる |
以上でIF関数の使い方を解説しましたがいかがでしたでしょうか。
初めは少し難しいと感じるかもしれませんが、すぐに慣れることができると思います。慣れてしまえばあらゆることを自動判別可能で非常に便利ですので是非使ってみてください。
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